黒い天使：scorpio＜京都追撃編005＞

• 1
• 1103

(それぞれの写真に添えられたAYAKAのストーリーをお楽しみ下さい。読むのが面倒な方は作品のみ、自由なイメージでご覧下さい。)

＜狙　撃する女豹＞　
捕らえられたAYAKAがHONDA達の拷問で気を失い、床に倒れてしまった頃、その場所から真向かいに道路や建物を挟んで28m、離れたビルの屋上に立つ黒い人影があった。HILDAであった。黒のロングコートに身を包み闇に潜む黒い雌豹のように夜景に溶け込んでいた、その姿は離れた場所からは発見されにくい。そんなHILDAの姿に隣接するビルの赤と紫のネオンがわずかな彩りを添えている…彼女は耳に着けたイヤホンから、AYAKAが拷問されてる敵のアジトの様子を傍受していた。そこから聞こえてくる音声は先刻、AYAKAが狙撃銃から発射したコンクリートマイクのものだ。
　AYAKAが倒れた様子を察知したHILDAは、盗聴している隣室に3人（HONDAと部下2人）が戻った事を音声で確認した。彼女は、その場に踞ると足元に置いてあったアタッシュケースから、横に細長い大きめのシガーケースのような黒色の箱を取り出した。素早くロックを外しケースの中味を確認する。収められていたのは細長い銀色のガスボンベ4本だった。HILDAは、やはりアタッシュに入っていた小型のブラックライトを点灯してボンベの表面を照らした。表面に記された文字が＜S＞である事を確認して、1本を取り出すと足元に置かれた組立式の狙撃銃（AYAKAに渡したのと同型の物のようだ。）を取り上げて、ボンベを銃口から挿入した。続けて、銃のボルトを引く。こちら側には弾頭を抜きプラスティックで口を覆った薬莢を入れると、ボルトを押し込む。（今回の射撃では銃口に入れたボンベを射出する事が目的なので弾頭は不要だ。点火されたボンベは内蔵したロケット様の装置により標的に向けて飛んで行く。）
　準備を終えたHILDAは、コートのポケットから取り出したロングサイズのパーラメント1mgにロンソンの防風ライターで火を付けて煙を1口吸い込んだ。HILDAは点火したパーラメントを垂直にして目の前にかざした。タバコの煙の様子から狙撃の際の狙ったポイントと、着弾予測地点との誤差を推測するのだ。タバコの先からなびく紫煙は、吹いて来る冷たい風の影響で左下方向にゆっくりと流れている。風は微風だ。HILDAの狙う28m先の下方の窓（HONDA達のいる部屋の換気用の小窓）への狙撃に与える影響はわずかであろう。
　右肩に銃尾を押しつけ、左手で銃身の根元を握ったHILDAは取り付けられたスコープの十字線を標的の窓の中心に合わせると右手の指を剥き出しのトリガー（分解組立式のこの特殊な狙撃銃にはトリガーガードは付けられていない。）に掛けた。そして、HILDAは迷わず引き金を絞った。Bashu！発射されたボンベは狙ったポイントから1cmほど右横に撃ち込まれた。見事な腕前だ。

＜＠OSAMURASAKIさんのコメント＞
冷静にライフル・スコープを覗き標的を狙うHILDA。その姿は次の波乱を予測させる…そして捕らえられたAYAKAの運命は？とこの先に起こる何かを期待させる一枚だと思います。

＜＠KENZi_jpさんからのコメント＞
こんばんわ☆人物もCGで描きあげたような美しさ（＾◇＾）絶品です♪

＜ronoさんからのコメント＞
これまで存在感はあったものの姿が見えなかったHILDA。しなやかで怜悧なイメージかな…と勝手に思っていた想像を裏切らない！闇に溶け込み射撃する姿は、闇に咲く華ですね。
彼女が撃ち放ったボンベはどんな展開を演出するのか、AYAKAがこの危機をどう脱するのか、すごく気になっています！

• Tweet

お気に入り (0)

まだお気に入りに追加している人はいません。

コメント (1)

• 

  ★Yasuo Nakayama ＜DIGITAL GRAPHIC ART 秘宝館＞御来場有り難う御座います。写真一覧から他の作品もご覧下さいませ。
  (＾ｰ^)ノご来場の皆様からの御感想tweet、お待ちしております。お寄せいただくと、とても励みになります。（別に専門的なコメントでなくて良いのです。よろしくどうぞ！）twitter@nicnac8282002まで。ご質問も御気軽に。
  ★私のサイトに掲示されてる写真につきましては無断使用はお断りします。あくまで個人で楽しむ範囲に願います。商業利用はお問い合わせ下さい
  
  (⌒▽⌒) ／すべての作品、ご覧いただくのには左上の＜写真一覧＞をクリックして下さい。アイコン一覧（今、7ページ）出来ます。後は見たい作品をクリック。お時間のある時に、ご覧下さい。気に入った作品にはコメント（twitter/@nicnac8282002)いただければうれしいです。

  2012年2月9日 10:36 Yasuo Nakayama (0)

コメントするにはログインが必要です。フォト蔵に会員登録（無料）するとコメントできます。