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味玉らーめん@とうかんや・江戸川区一之江

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写真: 味玉らーめん@とうかんや・江戸川区一之江

写真: 博多らーめん@濱田屋北千住店・足立区北千住

らーめん とうかんや
  江戸川区西一之江1-12-7

 江東区南砂で19年間営業していた人気店が2月末で一旦店を閉め、ここ江戸川区の閑静な住宅街に店舗を併設した自宅を新築し、この日、移転再開となった。チャリっと11時20分に着くと、平日にもかかわらずお店の前には10人余りが並んでいた。この日を待ち望んでいた人がそれなりにいる証だ。この日は思いのほか回転が悪く、お店入り口ののれんをくぐれたのが40分後の12時。実は、のれんの先は椅子が5脚置いてあるウェイティングスペースで、建物への扉はこの奥にあった。その扉を開けて入ったのが12時15分と、ここまででほぼ1時間かかったが、誰が悪いわけでもなく人気店故仕方がないこと。店舗併設の自宅のためか、扉を開けるとそこはまさしく玄関で、靴を脱ぐたたきに券売機が置いてあった。なので、靴を下駄箱に入れたのち、反対側に向いて標記の食券を発券した。850円。なお、券売機をよく見ると、南砂時代と比べて味噌ラーと辛味噌つけ麺が姿を消していた。また、全体的に50円値上げされていたが、それでも23区内の水準からすればまだ安いほうではないだろうか。店内は、カウンター4席、テーブル2席×2に懐かしのちゃぶ台が置いてある小上がりという構成でMax12席。一人なので、おのずとカウンターに案内された。
 南砂時代と同様、配膳された丼からは動物系とも魚介系とも区別がつかない何とも良い香りが立ち上る。思わずレンゲで味を確かめたくなるが、ここはぐっとこらえてまずは麺へ。麺は白っぽいストレートの中太。いつものように、軟らかめかと思ったら芯の部分は思いのほか弾力があって、歯応え強めでなかなか噛み切れない。そのため、口中で麺としばらく格闘することになるが、その間に小麦の風味と甘味があることに気づく。南砂時代に麺の供給を受けていた江東区北砂にある製麺所「麺工房 青柳」からの開店祝いの飾り花が軒先に立ててあったが、お店のインスタグラムからすると自家製麺に切り替えたようだ。この麺は、かなり熱いスープの中でもほとんど伸びず、したがって食感にほとんど変化を来さないのは素晴らしい。スープは、動物系、魚介系それに乾物をブレンドしたものと思われ、カツオの風味がやや強めに目立つが、それ以外は素性を隠していて分からない。また、杉桶に仕込んだ小豆島産の醤油が優しく香り、豊かな旨味にアクセントを添えている。チャーシューは肩ロース。赤身の部分はパサついているものの、噛んでいるうちに肉本来の旨味が滲み出てきて旨い。また、量は少ないものの、脂身部分は甘さと滑らかさがちゃんと感じられ赤身部分を補っている。味玉も南砂時代と変わらず、黄身がゼリー状に固まっているのに流れ出してしまうという一瞬パニックになる仕上がり。しかも、濃い色の見た目通り、黄身部分まで味が浸み込んでいてちょっそしょっぱいものの、ねっとりとした舌触りと濃いコクが味わえて旨し。メンマは味付けも特有の発酵臭も薄め・弱めで、シャキジャキとした食感で食べさせるタイプ。ただ、南砂時代は九条ネギを使っていた薬味が、ただの木口切りの葉ネギになっていたのは残念。
 途中で、卓上の辛子高菜をおふざけ程度に入れてみたら、これが思わぬ辛さでびっくり。味が締まるという役割を通り越して、辛いラーメンという別世界に導いてくれた。くわばらくわばら。麺と具材を食べ終わると、スープが半分近く残っていたのでレンゲですくって飲んでいると止まらなくなり、結局、完飲。こんなことをしているから、最近、血圧が下がらないんだよなーとこの時だけ反省した。

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